ガイド
AndroidスマホをMacにバックアップする方法
Googleのバックアップは、設定、メッセージ、連絡先、そしてGoogle フォトがオンなら写真を保存します。スマホのストレージにあるファイルは、自分でコピーするものです。保管場所として、Macはうってつけです。
Google標準のバックアップは、アプリとそのデータ、通話履歴、連絡先、端末の設定、SMSとMMSのメッセージをGoogleアカウントに保存します。写真と動画が含まれるのは、Google フォトを使っていてそのバックアップをオンにしている場合だけです。コピーされないのは、スマホのストレージのそれ以外の部分です。ダウンロードしたファイル、書類、ボイスレコーダーの録音、WhatsAppの写真と動画、自分で入れた音楽などです。
これらはファイルなので、Macに置いておけます。スマホをつなぎ、いくつかのフォルダ(DCIM、Pictures、Download、Documents、Recordings、WhatsAppのメディアフォルダ)をコピーし、ときどき、変わったものだけをコピーするツールで繰り返します。MacをTime Machineでバックアップしているなら、そのバックアップにも、スマホのファイルの2つ目のコピーが入ります。
Googleのバックアップに含まれるもの
スマホで確かめられます。設定を開き、Google、すべてのサービス(All services)、バックアップ(Backup)の順にタップします。機種によってはGoogle サービス(Google services)という名前です。「バックアップの詳細」(Backup details)の一覧に、何がいつ保存されたかが表示されます。使うのはGoogleアカウントのストレージで、無料の15 GBをGmailやGoogle フォトと共有しています。
| スマホにあるもの | Googleのバックアップ | Macへのファイルのコピー |
|---|---|---|
| 連絡先、通話履歴、SMSとMMS | 含まれる | 不可(アクセスできるファイルではない) |
| 端末の設定 | 含まれる | 不可 |
| アプリとそのデータ | 含まれる(各アプリが許可する範囲で) | 不可(アプリのデータは非公開) |
| カメラの写真と動画 | Google フォトのバックアップがオンのときのみ | 可能(DCIMから) |
| ダウンロード、書類、録音 | 含まれない | 可能 |
| WhatsAppの写真、動画、ボイスメッセージ | WhatsApp自身のバックアップのみ | 可能(メディアフォルダから) |
コピーするもの
次のフォルダは、スマホの内部ストレージの最上階層にあります。SDカードがあるなら、カードにも同じ名前のフォルダがないか探してください。
DCIM:カメラで撮った写真と動画。たいていはDCIM/Cameraにあります。スクリーンショットをここに保存する機種もあります。Pictures:多くの機種のスクリーンショットと、アプリが保存した画像。Download:ブラウザとほとんどのアプリがダウンロードしたもの。Documents:アプリが書類として保存したファイル。Recordings:多くのボイスレコーダーアプリの保存先。ここにない場合は、たいていレコーダーの設定に保存先が書かれています。Android/media/com.whatsapp/WhatsApp/Media:Android 11以降でのWhatsAppの写真、動画、ボイスメッセージ、書類。古いスマホでは、最上階層のWhatsAppフォルダです。フォルダごとの説明はWhatsAppのメディアをMacにコピーするにあります。Movies、Music、そしてアプリが書き出し用に作ったフォルダ。自分で作ったものや、二度と手に入らないものが入っているなら。
Android/dataとAndroid/obbは除外してください。アプリの作業用ファイルとゲームのダウンロードデータが入っていて、たいていはアプリがもう一度取得できます。DCIM/.thumbnailsのようなサムネイルのキャッシュも、スマホが作り直すので不要です。
ケーブルでコピーする方法
最初のコピーはFinderで
SideMountは、USBケーブル経由で、スマホをUSBメモリと同じようなボリュームとしてFinderにマウントします。Macにフォルダを作り(たとえばホームフォルダにPhone Backup)、上に挙げたフォルダをそこへドラッグします。スマホの内部ストレージがボリュームの最上階層で、SDカードはその中のSD Cardという名前のフォルダです。最初の接続の準備には数分かかります。セットアップガイドをご覧ください。
最初のコピーならFinderで十分ですが、2回目以降は不便です。同じフォルダをもう一度ドラッグすると、置き換えるか、両方残すか、中止するかを尋ねられます。変わったものだけをコピーする作りにはなっていません。
2回目以降はrsyncで
rsyncは両側を比べて、新しいファイルと変更されたファイルだけをコピーするので、2回目以降は前回からあとに増えたものだけが移ります。スマホをマウントした状態でターミナルを開き、cdと入力してスペースを1つ入れ、Finderからスマホのボリュームをウインドウにドラッグして、Returnキーを押します。それから次を実行します。
rsync -rt --progress --exclude '.thumbnails' DCIM Pictures Download Documents Recordings ~/"Phone Backup"/
rsync -rt --progress Android/media/com.whatsapp/WhatsApp/Media/ ~/"Phone Backup"/WhatsApp/
-rは各フォルダを中身ごとコピーし、-tは各ファイルの変更日時を保つので、次の実行で何が変わったかを判断できます。--progressはコピー中のファイルを1つずつ表示します。スマホにないフォルダは省いてください。ここにはあえて--deleteを入れていません。スマホで削除した写真もバックアップには残ります。それこそがバックアップを持つ意味だからです。オプションのくわしい説明と、-aがスマホに向かない理由は、AndroidとMacでrsyncを使うで説明しています。
大きなWhatsAppフォルダの初回の実行には、しばらく時間がかかることがあります。ファイルは1つ移すごとに決まった手間がかかり、WhatsAppは小さなファイルを何千個も保存しているからです。
USB デバッグなしでMTPアプリを使う
スマホのUSBの通知でファイル転送を選ぶと、無料のOpenMTPのようなMTPアプリが、専用のウインドウにスマホのストレージを表示します。そこからフォルダをMacへドラッグします。USB デバッグは要りませんが、変わったものだけをコピーすることはできないので、2回目以降は新しいファイルを手で選ぶか、すべてをもう一度コピーすることになります。OpenMTPは4 GBを超えるファイルもコピーできるので、長い動画には大事な点です。Googleの以前のAndroid File Transferはそれができず、Googleはもう提供していません。カメラの写真ならイメージキャプチャなど、ほかの方法はAndroidからMacにファイルを移すすべての方法で紹介しています。
ファイルのバックアップでは保存できないもの
アプリはどれも、設定、ログイン情報、ゲームの進行状況、チャットのデータベースなどのデータを、スマホのストレージの非公開の領域に保存しています。MTPでもadbでも、rootなしではこれを読めません。さらにAndroid 12からは、Android 12以降を対象とするアプリについて、アプリ側が許可しないかぎりadb backupでアプリのデータを保存できなくなりました。こうしたデータは、各アプリ自身のバックアップに頼ってください。
- WhatsApp:設定 > チャット > チャットのバックアップ(Settings > Chats > Chat backup)で、チャットをGoogleアカウントに保存します。動画を含めるかどうかのスイッチもあります。Googleのストレージ容量を使います。
- 連絡先、メッセージ、通話履歴:上で説明したGoogleのバックアップ。
- 認証アプリ、銀行のアプリ、ゲーム:スマホを初期化したり買い替えたりする前に、それぞれに書き出しやクラウド保存の機能があるか確かめてください。
コピーを安全に保つ
1台のディスクにあるバックアップは、コピー1つにすぎません。MacをTime Machineでバックアップしているなら、Phone Backupフォルダもほかのフォルダと同じように含まれるので、2つ目のコピーと過去のバージョンが手に入ります。システム設定 > 一般 > Time Machineのオプションで、このフォルダが除外項目に入っていないこと、そしてバックアップディスクに空きがあることを確かめてください。何年分ものスマホの動画は、かなりの容量になります。
2つの習慣が役に立ちます。ケーブルを抜く前にFinderでスマホを取り出して、最後のコピーをきちんと終わらせること。そして初回の実行のあと、両側のファイル数を比べることです。ターミナルで、スマホのフォルダとバックアップのフォルダのそれぞれで次を実行すると、サムネイルを除いたDCIM内のファイル数を数えられます。
find DCIM -type f -not -path '*/.thumbnails/*' | wc -l
よくある質問
GoogleはAndroidスマホの写真をバックアップしますか?
Google フォトを使い、そのバックアップをオンにしている場合だけです。スマホ自体のGoogleバックアップに含まれるのは、アプリ、設定、連絡先、通話履歴、メッセージで、写真や動画そのものは含まれません。Google フォトにバックアップした写真はGoogleのストレージ容量を使います。無料の15 GBは、GmailやGoogle ドライブと共有です。
WhatsAppのチャットをMacにバックアップできますか?
Macで読んだり復元したりできるチャットとしては、できません。WhatsApp自身のチャットのバックアップ(設定 > チャット > チャットのバックアップ)は、Googleアカウントに保存します。ただし写真、動画、ボイスメッセージはふつうのファイルで、Android 11以降ならAndroid/media/com.whatsapp/WhatsApp/Mediaにあり、このフォルダはMacにコピーできます。
ファイルのバックアップから、アプリとそのデータを復元できますか?
できません。アプリは非公開の領域にデータを保存していて、MTPでもadbでも、rootなしではそこを読めません。Googleのバックアップは、アプリと、アプリが保存を許可したデータを復元します。残りについては、WhatsAppのようにアプリ独自のバックアップがあります。
どれくらいの頻度でスマホをMacにコピーすればいいですか?
失うと困る分量がたまる前に。rsyncなら、2回目以降は新しいファイルと変更されたファイルだけをコピーするので、最初のコピーさえ済めば、写真のフォルダを毎週コピーするのもすぐに終わります。
AndroidスマホをバックアップするのにUSB デバッグは必要ですか?
ツールによります。OpenMTPのようなMTPアプリは、スマホのファイル転送モードで、USB デバッグなしで使えます。SideMountやGoogle純正のadb pullなど、adbを使うツールには、スマホの開発者向けオプションでUSB デバッグを一度オンにする必要があります。